個展「干天ノ慈雨」
個展名「干天ノ慈雨」について
「干天の慈雨」とは
ひでり続きに待ち望んでいた雨が降るという意味から転じて、待ち望んでいたことがかなうことや、困ったときに助けに恵まれることをたとえていう。
なぜこの個展名にしたのかというと、
自分の人生を遡ると常に助けに恵まれていた気がします。
何もないただ生きていただけの自分がこうして今やりたいことをやれているのも周りの助けがあったからに他なりません。
幼い自分に色々経験させてくれた両親、いじめに遭っていた時に話しかけてくれた友人、仕事に悩んだ時に辞めたらいいと言ってくれた友人、死のうと思って最後の連絡をしたときに青森から山梨へ来てくれた父、人生を共に歩もうと覚悟を決めてくれたパートナー、そしてこうして拙い作品を見に来てくれた皆様、大切なお金を当方の作品に使ってくれるお客様。
生きていることは苦痛でしかなく、もうこの苦痛を終わりにしよう、と思って全てを捨てて辞めた自分に残ったのは「最期だから、自分の好きなことをしたい」だけでした。
その時、高校生時代に友人と作って楽しかった狐面を思い出しました。
それが運良くことが運びお金をいただけるようになり、まさか個展までひらくとは。
全て誰かの助けによって自分は生きながらえてきました。あとちょっとのところを生かされてきました。
今はそのことに感謝しかありません。
今も生きることの苦痛は変わりませんが、それを甘受してどう和らげていくかが自分の人生の課題です。
作品を作り、それを誰かが「良い」と思ってくれる。
今のところそれが自分の苦痛を和らげる有力な方法かなと思っています。
これからも自分の気力が許す限りお面づくりを続けていけたらと思います。
なんか締め方がわからないのでこれで締めさせてください。
拙い文章を長く読んでいただきありがとうございました。
では作品を見ていってください。